COMMENT

大きな話をしているかのようで、

すぐ隣で起きていることでもある。

福島拓哉監督が、すごく身近な距離まで来て、

ざっくばらんに話しかけてくれているような気もする。

だが、ふと気付くと周りに誰もいない……

そこから今度は、自分が、自分の意思で、身近な誰かに語りかけたくなる。

・・・・・そんな映画体験を、今回もすることが出来ました!

切通理作(文筆者)

福島拓哉ほど、人が作った映画を適切に解説できる監督はいないと思う。

どんな作品でも瞬時にその作り手自身に憑依してまるで自分が作ったのが如く(時にはその作り手以上に)把握し解体、剥き出しにする。評論家のそれとはまったく違う、映画の構造を内側からも外側から理解し尽くしているからできる非凡な才能だ。

そんな福島監督自身の作品は、その能力を活かした構造の巧みさもさることながら、まさに「福島拓哉」が剥き出しになっているところが魅力だ。

作品を観る限り福島監督はものすごいロマンチスト。そういった話を本人としたことがないが、映画は常にロマンに溢れているから間違いない!

最新作『LECAGY TIME』はそんな映画巧者のロマン溢れるSF映画だ。40分弱と短いながらも、福島映画の魅力が集約されているので是非劇場で体感していただきたいと思う。

佐々木誠(映像ディレクター/映画監督)

秀逸なアイデアに彩られた残酷なファンタジー。10秒後に大切な相手が消えてしまうという物語なのに、最後に我々が受け取るのは希望だ。俳優陣も素晴らしかった。でも役者としての福島監督ももっと見たいので次回作では監督・主演でぜひ。

佐藤佐吉(映画監督/脚本家)

福島監督は本当に素敵な”格好つけ”です。ご本人もその作品も、その言葉でしか言い表せないものに溢れています。『LEGACY TIME』は福島監督の乾坤一擲の”格好つけ”です!今時こんなに愚直に格好つける人はなかなか見られません。見てほしいというより、ご賞味あれ!

中川龍太郎(映画監督)